石臼挽きのそば粉の良さは?

 【そば粉の種類】
川内橋本の考えるおいしいそばの第一の条件は、そばの香りがある事が一番だと思っています。その香りを重視すると、石臼挽き(いしうすびき)のそば粉が良いと思っています。それは下記の詳しい内容に記載してみます。

そば粉には、ロール挽きのものと石臼挽きのものがあります。その製粉の方法が異なるのです。そばの実が上質のものでも、製粉によっては、そばの香りが損なわれてしまう。その大きな原因の一つが、製粉する際に起こる「粉焼け」によるのである。粉焼けは、早い回転によりそば粉を挽いた時その摩擦熱によって粉が焼ける状態になること、粉は熱を持つことで性質が変化し、独特の香りが飛んでしまい風合いもなくしてしまう。

これに対してロール挽きは高速製粉で出来上がるのである。石臼と比較にならないほどの高スピードで回転する。それだけ摩擦熱で高温を発しやすくなり、粉焼けが起こる可能性が高いのである。当店ではそんな理由で石臼挽きのものを使用しているのです。

 製粉の仕組みについて

製粉とは簡単にいうと原材料の玄そばを挽きつぶして、そば粉を作ること、玄そばとはそば殻(外皮)とそばの実からなりたっている。そばの実は、甘皮と胚乳と胚芽で成っており、製粉はそば殻を除き、そばの実を粉にすることなのです。石臼製粉は粉がしっとりし、熱による水分の蒸発も少なく風味が優れていると言われています。

製粉の行程は、小石や泥、茎、屑などを除去し、次に、玄そばの果皮であるそば殻を取り除く。そば殻は、枕などに利用され、多くの人が知っています。殻を取り除いた、このそばの実を「抜き」と専門的に呼びます。石臼挽きの場合、一般的に抜きをすべて粉にしてしまいます。ロール挽きは、簡単にいうと連続的に並んだロールがそば粉を挽き、一番粉から三番粉まで取り出していく方法です。通常一番粉から三番粉までをブレンドして、独自のそば粉を作り出していく。これが製粉工程の概略です。石臼挽きとロール挽きでその工程にも大きな違いがあるのです。最近のロール挽きの機械も熱を冷やす装置が内臓され、粉焼けが起こりにくくなっているようです。